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四元数体と正の整数を4つの整数の平方和で書く問題をめぐって <基幹理工学部 数学科 成田 宏秋>
高等学校のある時点まで「\(\sf x^2+y^2\)は因数分解できない」と教わる. やがて複数平面を学習し, 「虚数単位\(\sf i\)」を手に入れると\(\sf x^2+y^2\)という2次同次式は\(\sf x^ … 続きを読む
自己と他者のバウンダリー 基幹理工学部 表現工学科 渡邊克巳
私たちは、自身が他者とは異なる独立の存在であり、自分の身体、自分の感情、自分の考えが、自己に帰属しているという認識をもっています。当然のことのように感じるかもしれませんが、この感覚がどのようにして生じるのかを調べるのは、 … 続きを読む
曲がった空間上の最適化
(基幹理工学部 情報通信学科 笠井 裕之)
近年,人工知能で着目されている機械学習技術は,あるモデルに基づきデータを用いて何かを機械的に学習する技術です.その「何か」は,そのモデルが対象とする問題に応じて様々ですが,例えば,サンプルデータの近似直線を求める問題では … 続きを読む
人間を真似する計算機
(基幹理工学部 情報理工学科 シモセラ エドガー)
昨今は人工知能ブームと言われていますが、大半の人は人工知能と聞くと合理的で冷静なロボット等を連想します。「人間は間違いを犯すが、ロボットは間違えない。」そういった考え方が多くありますが、人工知能は本当に完璧なのでしょうか … 続きを読む
光より速く伝える
(電子物理システム学科 川西 哲也)
「ひかり」という言葉から何を思い浮かべますか?明るさでしょうか、それとも温かさでしょうか?物理学や通信工学に詳しい方ならば「速さ」を思い浮かべられる方もおいででしょう。物理的に光より速く伝わるものはありません。また、光の … 続きを読む
流体力学のカオス的性質を踏まえた宇宙の活用
(機械科学・航空学科 手塚 亜聖)
・コンピュータの計算速度の進化とともに発展したシミュレーション技術 流体力学の支配方程式として知られるNavier-Stokes方程式は,時間発展型の2階非線形偏微分方程式ですが,解析解が得られているのは,Couette … 続きを読む
身の回りにあるでたらめな物質 ~乱れの中の秩序~
(材料科学専攻 平田 秋彦 )
結晶と非晶質 結晶といえば雪の結晶を思い浮かべる方も多いかもしれません。あのような綺麗な外形になるのは雪を構成している膨大な原子(分子)が規則正しく並んでいるからなのです。しかし、我々の身の回りの物質がすべてこのように規 … 続きを読む
不思議な連続写像たち (応用数理学科 小山晃)
日常の感覚ではありえないにも関わらず数学的には存在するものがある。 ここでは数学の進展に寄与した連続写像の例を紹介しよう。 1.空間充填曲線:「次元」の数学的定義の必要性を導いた連続写像 「次元」は「次元は空間の広がりを … 続きを読む
身近にある数学 (数学科 永井 保成)
遊歩道のタイル張り―同じパターンがずっと繰り返されているような歩道をよく見かけます。整然としたパターンは公共の空間にふさわしい印象を与えますよね。歩道だけでなく、タイルやブロックで埋め尽くしていく繰り返しのパターンには様 … 続きを読む
シネマトグラフの夢―映画の誕生と人間の身体・知覚
(表現工学科 土田 環)
映画の誕生日をご存知でしょうか?映画は、1895年12月28日、フランスの首都・パリで産声を上げました。フランスのリヨンで写真乾板を製造する会社を経営していたルイ・リュミエールとオーギュスト・リュミエールの兄弟は、時計の … 続きを読む