INTERVIEW 太田 有 基幹理工学部長・研究科長 機械科学・航空学科 教授/工学博士 数学と基礎工学をベースにしっかりとした基礎力を養成し、「理をもって工する」人材の育成を
学部長写真

Q.基幹理工学部の特徴を教えてください。

─基幹理工学部の理念は「理学、工学に拠らず基礎教育を重視する」ことにあります。その理念に賛同した学科が集まり、数学と基礎工学をベースとした、教育および研究を展開することを目的として2007年に創設されました。
 数学、応用数理という理学から、機械・電子系、情報系などの工学、そしてメディア・映像分野を含む表現工学まで非常にスペクトルの広い学問領域を扱っているのが特徴で、一見関係のない分野が寄せ集められたような印象を受けるかもしれませんが、数学をベースとしてしっかりとした基礎力を身につけることを重視しているところが共通しています。基礎力があれば、どの分野でも一流の人材になることができます。
 理工という言葉は、現在日本中で使われていますが、初めて理工学部を設置したのは早稲田大学です。その際に大隈重信は、理工学部の理念は「理をもって工する」ことにあると宣言しました。これは理学と工学が、ただ並立しているのではなく、互いに連携し合いながら補い合うことだと解釈しています。
これだけ様々な分野が共存し、同じ理念をもって活動していますから、当初のイメージと非常に近い学部と言えるのではないでしょうか。

学系別入試で自分の進む道を見極める

Q.学系別入試は数学系、工学系、メディア系の3学系を選択し、2年進級時にどの学科に進むかを選択できる基幹独自の制度だそうですね。

─どの分野に進みたいのか決められない学生もいますから、実際に授業を受けて教員とも接してから所属学科を選択できるのは大きなメリットがあります。
 1年生の時には週に1コマだけ学系別の授業がありますが、それ以外は全て同じ授業を受けています。しっかりとした基礎力を身につけさせるという、学科間の共通した理念を端的に表しているのではないでしょうか。また2年生以降も基幹理工学部内に共通科目を設けて、基幹の全学生がどの学科に所属しようとも理工系学問の基礎をしっかりと学べる環境を用意しています。

Q.他に基幹独自の制度はありますか?

─副専攻という、本学部所属の7学科から、自分の専門とは別の分野をもう一つ履修できる制度があります。幅広い学問領域が集まっているので、意欲がある人には他の分野も学んでもらいたいのです。二つの分野を学んでいれば、自分の専門以外の要求にも応えられますから、将来の進学先や就職先でも必ず役立つはずです。
 他には完全に英語で講義を行う国際コースを設置しています。基礎教育に力を入れていますから、基幹に来たいという海外の学生は多く、特にアジア地域の学生の要請は強いものがあるのです。
 個人的には「日本人のグローバル化」にも力を入れていきたいですね。ともすると専門に追われて英語の勉強がおろそかになりがちな学生もいますが、彼らは優秀ですから環境さえ整えればメキメキと力をつけます。外国人の前でプレゼンテーションする機会や、日本語の話せない外国人と接することができる環境をつくってあげたい。私の任期のうちにできる限りのことはやりたいです。

なにか一つ、熱中できるものを見つけて欲しい

Q.受験生にメッセージを

─早稲田には世界の最先端の研究をしている教員がいて、設備的にも非常に恵まれた環境にあります。
文系と合わせると13の学部があり、学べないことはないと言っていいでしょう。大学の4年間というのは一生のベースとなる期間です。せっかく総合大学に入学するのですから、基幹だけに閉じこもっていないで、どんどん早稲田を使って欲しいと思っています。
 そのうえで、研究でもサークル活動でも趣味の活動でもなんでもいいので、なにか一つは熱中して全力で取り組んだといえるものを見つけて欲しい。それが見つけられれば、早稲田に進学するほどの優秀な学生ですから、どんな夢や目標も達成できます。大きな期待をもって早稲田大学そして基幹理工学部に来てください。